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空間の鳥(くうかんのとり)
コンスタンティン・ブランクーシ
せつめい
ルーマニア生まれでパリでかつやくした彫刻家ブランクーシさんは、もののすがたではなく、その中にひそんでいるものの本質をあらわそうとしました。たとえば空をとんでいる鳥のすがたを見る時、わたしたちはそのはねの一まい一まいまで見てはいません。見えるのは空気の中をいきおいよく進んでゆく、するどくなめらかなかたちだけのはずです。ブランクーシさんはこのように考え、よぶんなものをすべてそぎ落としたとてもシンプルなかたちで、「空をとぶ」という鳥の本質をあらわそうとしました。そのけっか、頭もつばさもない、ただ天をめがけてはてしなくのぼってゆく、美しくしなやかな形だけがのこりました。
さくひんデータ
1926年(1982年ちゅうぞう)
ブロンズ、だいりせき、いし
高さ135.0センチ / 台の高さ149.2センチ