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滋賀県立美術館 Shiga Museum of Art

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企画展

芸術凧 (アート・カイト)

会期 1988年10月22日~1988年12月11日

開催概要

日本の伝統芸術である凧と、現代最先端の美術との融合によって生まれたユニークな展覧会である。現在活躍中の世界18か国、約100名の美術作家たちが和紙に描いた絵を、日本各地の熟練した凧職人たちの手によって伝統的な和凧に仕立て上げ、完成した「アート・カイト」を館内の様々な空間を活用しながら立体的に展示した。本展のねらいは「ホモ・ファーバー、ホモ・ルーデンス(働く人間、遊ぶ人間)」というテーマが示すとおり、現代美術と和凧の両者に共通する「遊び」の要素を強調することによって、難解だと思われがちな現代美術に楽しく親しんでもらうとともに、和凧という伝統芸術の魅力の再認識をうながし、さらにはあらゆる文化の根底にある「遊び」の意義について考えてもらおうとするものであった。
 参加作家はR・ラウシェンバーグ、P・ヴンダーリッヒ、ザロメ、D・ナッシュ、A・タピエス、K・アペル、V・ヴァザルリ、横尾忠則、白髪一雄、菅井汲、靉嘔、堂本尚郎など、世界の第一線で活躍中の作家ばかりであった。また和凧の種類も、江戸凧、土佐凧、浜松凧、六角凧(新渇)、ケロリ凧(愛知)、八日市凧(滋賀)などのほか、作家オリジナルの変形凧も含まれたバラエティ豊かなものであった。
 なお、この展覧会は宮城県美術館、三重県立美術館に続いての展示であり、当館のあとは姫路市立美術館、ハラ・ミュージアム・アーク、静岡県立美術館、名古屋市美術館の各国内館、および海外の美術館を3年間に渡って巡回する。その後全作品がオークションにかけられ、その全収益金は災害救済金として国際連合に贈られる予定である。

子どもの凧絵展(公募展)

企画展「芸術凧(アート・カイト)」に関連して、中学生以下の児童・生徒を対象として開催した公募展である。都市化が進むなかで凧揚げなどの伝統的な遊びが失われ、また自分たちの手で玩具を作るという機会を持たない現代の子供たちに、ものを作ることの喜びを知ってもらおうというのがねらいであった。自分たちで作った凧、あるいは既製の凧に、子供たちが奔放に描いた凧絵を広く公募し、最終的に115名、85点の作品が集まった。

会  期 : 昭和63年11月8日(火)~20日(日)

主  催 : 滋賀県立近代美術館・滋賀県立近代美術館友の会

会  場 : ギャラリー

会場

企画展示室1・2、エントランスロビー、回廊

観覧者数

9,038人 (一日平均 205人、一日最高 559人)

関連行事

○イベント 「芸術凧を語る午後」
   昭和63年10月30日(日)  於:エントランスロビー、講堂
   フルート演奏(演奏:平尾多美納)
   パネルディスカッション 「空舞う絵画」
      司   会:村上善男(美術家)
      パネラー:黒崎彰(美術家)、北山善男(同)、藤江民(同)、吉積信彦(凧師)、
            小林昌夫(当館学芸員)、Dr.P・オイベル(大阪ドイツ文化センター館長)
○展示品解説
   昭和63年11月27日(日)、12月4日(日)  於:展示室
   講師:Dr. P・オイベル
○日曜美術鑑賞会
   昭和63年11月13日(日)  於:展示室
   講師:平田健生(当館学芸員)
○親と子の凧作り教室
   昭和63年8月6日(土)  於:ギャラリー
   講師:日本の凧の会京都のメンバー
○子どもの凧絵展(公募展)
   昭和63年11月8日(火)~20日(日)  於:ギャラリー
   共催展の項を参照のこと

図録(共通版)

305×216mm、334ページ(カラー作品図版108点)
編集・発行:大阪ドイツ文化センター
制作:NCP株式会社、日本写真印刷株式会社
内容:○序文:「ホモ・ファーバー、ホモ・ルーデンス」 Dr. タラウス・フォン・ビスマルク
       (ゲーテ・インスティテュート総裁)
   ○論文:「日本の凧」 「凧のかたち」 Dr.パウル・オイベル
   ○手記:「天のために描く絵」 ジェラール・ティテュス=カルメル(美術家)
   ○詩:「凧の思想」 「凧のうた」 大岡信(詩人)

新聞関連記事

読売新聞 昭和63年10月19日~11月2日(朝刊・滋賀版)
       「天空の美術館」 (12回連載) 平田健生
読売新聞 昭和63年10月22日(朝刊)  「空を舞う現代芸術」 平田健生
毎日新聞 昭和63年12月1日(夕刊)  展評 山村悟

主催

滋賀県立近代美術館、大阪ドイツ文化センター、読売新開、大阪本社、読売テレビ

後援

美術館連絡協議会

協賛

花王株式会社

協力

ルフトハンザ航空

企画

大阪ドイツ文化センター