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滋賀県立美術館 Shiga Museum of Art

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企画展

イタリア未来派 1909-1944

会期 1992年08月29日~1992年09月27日

開催概要

未来派は、今世紀前半にイタリアで展開し、国際的にも大きな影響を及ぼした前衛運動であり、美術や文学にとどまらず、音楽、演劇、映画、写真、建築、グラフィック・デザインや家具、衣服、食器のデザイン等、人間生活のあらゆる領域を変革しようとした運動だった。1909年2月、詩人のマリネッティがフィガロ紙に発表した「未来派宣言」とともに誕生した未来派は、以後「未来派画家宣言」、「未来派絵画技術宣言」等、過激な内容の宣言文を矢継ぎ早に発表し、機械・速度・ダイナミズムの美を理想に掲げ、過去の文化遺産や伝統をことごとく否定した。未来派は、前世紀から今世紀初頭にかけて目ざましい発展を遂げた科学工業技術や交通・伝達手段、大都市の出現などによって生じた生活環境の著しい変化と人間の新しい心理状態、感性に見合う新しい芸術の創造を目指したのである。
今回の展覧会は、建築/絵画・彫刻/デザインその他の三部門によって構成され、「未来派宣言」かなされた1909年から、マリネッティが没した1944年までの間、未来派が繰り広げた多彩な活動を、183点の作品および写真資料によって多角的に紹介した。なおこの展覧会は、セゾン美術館、北海道立近代美術館、宮城県美術館を巡回した。

会場

企画展示室1・2

観覧者数

6,432人 (一日平均 247人、一日最高 598人)

関連行事

○講演会 「文学と芸術のなかの『飛行機』 -イタリア未来派の場合-」
平成4年8月30日(日)  於:講堂
講師:小林満(京都大学文学部助手)
○日曜美術鑑賞会
平成4年9月13日(日)  於:講堂
講師:占部敏子(当館学芸員)

図録(共通版)

235×175mm、404ページ(カラー作品図版約160点、モノクロ作品図版および参考図版多数)
編集:セゾン美術館、北海道立近代美術館、宮城県美術館、滋賀県立近代美術館、東京新開
発行:東京新聞
内容:○論文「イタリア未来派を知るために」 エンリコ・クリスポルティ、「日本における未来派」 井関正昭

○宣言文「未来派創立宣言」 F.T.マリネッティ、「未来派建築宣言」 アントニオ・サンテリア、
「未来派画家宣言」 ウンベルト・ボッチョーニ、カルロ・カッラ、ルイジ・ルッソロ、ジャコモ・バッラ、ジーノ・セヴェリーニ、「未来派絵画技術宣言」同上、
「未来派による宇宙の再構築宣言」 バッラ、デペーロ 他
○未来派作家解説:エンリコ・クリスポルティ
○イタリア未来派年表1909-1944:エンリコ・クリスポルティ
○未来派主要参考文献:クリスポルティ他

新聞関連記事

中日新聞 平成4年8月31日~9月18日(朝刊)
「イタリア未来派年表1909-1944展」 (10回連載) 占部敏子
日本経済新聞 平成4年9月7日(夕刊)  展評
中日新聞 平成4年9月16日(夕刊)  「イタリアのアヴァンギャルドたち」 占部敏子
京都新聞 平成4年9月19日(朝刊)  展評 (O)
産経新聞 平成4年9月21日  展評 (H)

主催

滋賀県立近代美術館、中日新聞社

後援

外務省、文化庁、イタリア大使館、イタリア文化会館

協賛

東京海上

協力

伊日現代美術センター(ACIG)、日本航空