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企画展
ウィーン幻想派展
会期 1993年06月26日~1993年07月25日
開催概要
ウィーン幻想派は、戦禍の跡も生々しい第二次大戦直後のオーストリアの首都ウィーンに出現した、奇妙な幻想絵画を描く画家たちの一団である。ウィーン美術学校のギュータースロー教授のもとに集まった5人の若い画家たち -ルドルフ・ハウズナー、ヴォルフガング・フッター、アリク・ブラウアー、アントン・レームデン、エルンスト・フックス- の作品は、お互いに主題も技法も問題意識も大きく異なっていながら、細密描写と鮮烈な色彩によって具象的なイメージを描いている点、幼少期の記憶や過酷な戦争体験を自己の芸術の下敷きとしている点、社会と人間存在の暗黒を戯画的に描こうとする点などにおいて共通項を持っている。それらはまた、ウィーン世紀末芸術やシュールレリスムの正当な後継者であり、西欧美術の中連綿と受け継がれてきた幻想絵画の系譜の末裔であると言えよう。
本展はウィーンのキュンストラー・ハウスで開催され好評を博した展覧会の出品作を中心に、近作を加えた作品107点によってウィーン幻想派の全貌を紹介する、わが回では約20年ぶりの総合的な展覧会であった。なおこの展覧会は、Bunkamura ザ・ミュージアム、高松市美術館、下関市立美術館、北海道立函館美術館、兵庫県立近代美術館、当館、いわき市立美術館を巡回した。
- 会場
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企画展示室1・2
- 観覧者数
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9,028人 (一日平均 347人、一日最高 862人)
- 関連行事
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○日曜美術鑑賞会
平成5年7月11日(日) 於:講堂
講師:平田健生(当館学芸員)
○びっくりミュージアム(ギャラリートークとワークショップによる子どものための催し)
平成5年7月18日(日)、7月25日(日) それぞれ午前の部と午後の部を開催。
ギャラリートーク 於:展示室
ワークショップ(コラージュ遊び) 於:教養室
引率:平田健生とボランティアによるツアーコンダクターのベ8名
- 図録(共通版)
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289×224mm、184ページ(カラー作品図版109点)
監修:千足伸之(成城大学教授)
編集・発行:読売新聞社
内容:○論文「ウィーン幻想派の5人(抄)」テオドール・ショイフェレ、ヴァルター・シューリアン、
「夢と現実の間の絵画」ヴィルヘルム・ムラチェク、
「幻想派の画家たち」ヴァルター・シューリアン、
「幻想的リアリズムの始まりに関する思い出(抄)」、ヴィクトール・マティカ、「ウィーン幻想派」 千足伸行
「ルドルフ・ハウズナー:彼に至る道と彼から始まる道(抄)」 ディーター・グライスベルク
○資料「ある悲劇的物語 芸術なるものはまだ存在するのか」 ヴォルフガング・フッター、
「なぜ人は描くのか」 アリク・ブラウアー、
「ポータブルな洞窟壁画」 アントン・レームデン、
「人か魚か?」(アントン・レームデンに宛てられたヴェルナー・ホフマンの手紙)、
「エルンスト・フックスについて(抄)」
○作家略歴
- ジュニアガイドブック
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297×210mm、16ページ+ワークシート4枚
制作・発行:滋賀県立近代美術館
- 新聞関連記事
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読売新聞 平成5年6月23日~7月21日(朝刊) 「夢と現実の間」 (10回連載) 平田健生
京都新聞 平成5年6月12日(朝刊) 展評 (O)
朝日新聞 平成5年6月12日(朝刊) 展評 (吉)
- 主催
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滋賀県立近代美術館、読売新聞大阪本社、読売テレビ、美術館連絡協議会