滋賀県立美術館 Shiga Museum of Art

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2021.06.28

ディレクター(館長)のウェルカムスピーチ

みなさんおはようございます。私、当館のディレクター、館長を務めております、保坂健二朗と申します。

4年間というちょっと長い休館期間を経て、本日6月27日、滋賀県立美術館がリニューアルオープンすることになりました。三日月知事にもいらしていただきましたし、本来であれば華々しくセレモニーをしたいところですが、新型コロナウイルスの感染防止の観点から、このようにシンプルな形にすることになりました。それでも、こうしてみなさんと、この瞬間を迎えることができて本当に嬉しく思います。

この滋賀県立美術館は、県民をはじめとする来館者の皆様に、「公園の中のリビングルーム」、あるいは「リビングルームのような美術館」として親しんでいただけるようになりたい、そう思っております。展覧会を見ることを目的にいらしていただくのももちろん嬉しいのですが、ここは公園の中にある美術館ですから、遊んだ後にふらっと休憩がてら、コーヒーやケーキを食べに立ち寄って、何度かそうしている中で、ちょっと今日は展覧会でも見ていこうか、というようなかかわり方をみなさんにしていただけたら、そう願っております。そんな使い方をしていただけるために、一般は2400円で一年間展覧会が見放題になる、「滋賀県美メンバーズ」というお得なプログラムもつくりました。

美術館についての取材を受けると、よく「目玉はなんですか?」と聞かれます。普通はコレクションや建築について聞かれていると思うのですが、滋賀県立美術館の場合、あえて、「目玉はキッズスペースや授乳室だ」と答えたいと思います。美術館で子供が泣き出したりしたらすぐさま注意されるのでつい足が遠のいてしまう、そう思われている方も少なくないと思います。それに対して、ここ滋賀県立美術館では、もし子供が泣き出したとしても、むしろまわりの方々にご理解を求めるような運営をしたいと思っています。ですから、大声でなければ、作品を前に、作品についてあれこれ話していただくことは、もちろん大歓迎です。

気軽に訪れていただくためのもうひとつの工夫が、無料で見られるものや機会をつくること、です。たとえば、ラボと呼ばれる小さな展示室が無料のゾーンにありますが、ここでは滋賀のさまざまな魅力、知られざる魅力を継続的に紹介する予定です。今回は、成安造形大学の方々に、滋賀をリサーチした結果を、すてきな地図の形で紹介していただいています。その他、コールダーやジャッドといった屋外彫刻も、もちろん無料でご覧いただけます。今後は、企業様などのご協力を得ながら、無料で見られるものや機会を増やしていきたいと思っています。

と、志高く再出発するのですが、4年間のブランクもあり、なにか見落としてしまっていることがあるかもしれません。みなさまのほうでなにかお気づきのことがあれば、ぜひ教えてください。ここはこうしたほうがよいとか、ここはよいところだからもっと展開するとよいとか、そうした温かいご指摘をみなさんから頂戴しながら、私達、滋賀県立美術館は、「リビングルームのような美術館」という心地よい場所を目指していきたいと思っています。なにとぞよろしくお願いいたします。

2021年6月27日
保坂健二朗