フリーワードで検索
よく検索されるページ
ASK 湖北における現代美術展
キュンチョメ 100万年の子守唄(館外展示・高島市)
会期 2026年2月21日(土)~4月19日(日)※ 会期中の金曜日、土曜日、日曜日、2月23日(月・祝)に開場
開催概要
琵琶湖の西岸、昔ながらの港町・城下町の趣を残す、高島市大溝地区の3つの民家で、キュンチョメの展覧会を開催します。キュンチョメは、ホンマエリとナブチの2人からなるアートユニットで、映像を中心とした作品を制作してきました。社会問題や自然災害、あるいは自然そのものと向き合い、観る者の心に深く響く彼らの表現は、高く評価され、国内外で幅広く紹介されています。
この地を訪れたキュンチョメは、悠久の時を刻み、人々やあらゆる生き物を見守り続ける琵琶湖の存在を「100万年の子守唄」になぞらえました。本展では、このテーマのもと、新作も交えたキュンチョメの映像作品や立体作品、ドローイング作品などを紹介します。キュンチョメと高島の地との特別な出会いをお楽しみください。
この展覧会は、滋賀県立美術館が琵琶湖の北側地域(湖北)で始める新たなプロジェクト「ASK」の第一弾です。ASK は「アート・スポット・イン湖北(Art Spot in Kohoku )」の略で、令和7年度から3年間かけて、高島市、米原市、長浜市を順番に巡ります。アートを通して、みなさんの心に何かを問いかける(ask)ためのプロジェクトです。
みどころ
キュンチョメ《Ghost in the Ocean》2025年 映像
気鋭のアートユニット、キュンチョメが 「琵琶湖」にインスパイアされて開催する個展。4点の新作も発表。
東日本大震災をきっかけに映像作品を制作し、以降、話題を呼ぶ作品を多く発表し、第17回岡本太郎現代芸術賞受賞をはじめ、注目を集めてきたアートユニット、キュンチョメ。
本展は、2人の関西での初個展となります。「100万年の子守唄」のタイトルは、有数の古代湖である琵琶湖、またその周辺で水とともに住まう人たちの高島市大溝地区にインスパイアされたキュンチョメによる命名です。展示では、「水」の存在が印象的な映像作品や、自然と人間のつながりを問う写真作品、また本展が初展示となる4点の新作(《あいまいな地球に花束を》《あなたの傷が癒えますように》《Ghost in the Ocean》《ライフ・イズ・ビューティフル》)など計8点(平面作品2点、立体作品3点、映像作品3点)を展示します。琵琶湖にほど近い環境で、キュンチョメの近作や新作を、まとまって鑑賞できる特別な機会となります。
中町通り(写真提供:大溝の水辺景観まちづくり協議会)
舞台は、美しい水辺景観があり、 歴史情緒あふれる町——高島市大溝地区
展示の舞台は、美しい水辺景観で知られる高島市大溝地区です。琵琶湖にほど近く、古くから水路や内湖とともに暮らしてきたこの町には、独自の水の文化が息づいています。会場は、現在は使用されていない旧家や米蔵などの歴史ある建物。奥ゆかしい建物に、漂う暮らしの気配、そしてキュンチョメの作品。大溝ならではの魅力とアートが交差する、ここだけの展示をぜひご体感ください。作品を見終えたら、周囲の町を散策するのもおすすめです。1日をかけて、アートと町をたっぷりと楽しんでいただけることでしょう。
また本展は、滋賀県立美術館の主催ですが、美術館を飛び出し、高島市で開催します。スタッフや協力団体には、現地の企業や団体が加わります。同じ県内でありながら美術館へのアクセスが良いとはいえない高島地域——その地域の人たちとともに取り組む展覧会の試みでもあります。
- 事業名
-
ASK01 滋賀県立美術館 湖北における現代美術展
- 展覧会名
-
キュンチョメ 100万年の子守唄
- 会期
-
2026年2月21日(土)~4月19日(日)
会期中の金曜日、土曜日、日曜日、2月23日(月・祝)に開場
- 開催日数
-
27日間
- 開場時間
-
10:30~16:30
- 会場
-
滋賀県高島市大溝地域の3つの家
①旧福井盛弘堂(高島市勝野1340[宝・北本町])
②中田家住宅旧米蔵(高島市勝野1350[宝・紺屋町])
③林家住宅旧米蔵(高島市勝野1256[中町])
※まずは会場①旧福井盛弘堂へご来場ください。
※会場は滋賀県立美術館ではありません。またその周辺でもありません。
- 観覧料
-
無料
- アクセス
-
〈電車の場合〉
京都駅からJR湖西線で近江高島駅まで約40 分。近江高島駅より徒歩約10分、駅にてレンタサイクル貸出あり。〈お車の場合〉
湖西道路(E161)から国道161 号を北進、「近江高島駅」方面へ約11分。会場付近の「市営勝野駐車場(無料)」などをご利用ください。会場①旧福井盛弘堂は同駐車場の付近です。
- ご来場に関するご案内
-
本展は、歴史ある民家・米蔵の3会場を巡る形式です。会場をスムーズに巡っていただけるよう、「会場マップ」をご用意しております。
まずはスタッフのいる会場①旧福井盛弘堂へご来場ください(③は無人での公開となります)。展示は、立体・平面作品に加え、5〜10分程度の映像作品が3点あります。会場間は徒歩5分以内で移動できます。すべての作品を鑑賞するには少なくとも40分程度かかります。会場は昔ながらの造りで段差が多く、映像展示のために室内が暗い場所もございますので、足元には十分ご注意ください。また、会場は古民家ゆえに冷え込みが厳しいため、温かい服装などの防寒対策をしてお越しください。
どなたにも安心してお楽しみいただけるよう、車椅子スロープや筆記ボードをご用意しております。そのほか、鑑賞にあたってのサポートが必要な場合は、事前にお気軽にご連絡ください。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
- 出品作品
-
平面作品2点、立体作品3点、映像作品3点
- 主催
-
滋賀県立美術館
- 協力
-
大溝の水辺景観まちづくり協議会、株式会社澤村、西日本旅客鉄道株式会社、高島びれっじ事業共同組合
- 後援
-
高島市、高島市教育委員会
- 関連イベント
-
◆ワークショップ「花になる」[要事前申込/抽選/無料]
キュンチョメと一緒にお花のお面を手作りし、お花になってみましょう。子どもから大人まで楽しめます。
日 時:2月22日(日)13:00~15:00
場 所:HAARU(高島市勝野1108-3)
定 員:15名◆学芸員による展示解説とまちあるきツアー[事前申込不要/当日先着/無料]
学芸員と話しながら、展示と近隣地域の魅力を一緒に楽しむツアーです。
日 時:3月7日(土)、3月20日(金・祝)13:00~14:30
(お子さま向けツアーは10:00~11:30)
集合場所:会場①旧福井盛弘堂(高島市勝野1340)
定 員:10名程度◆ワークショップ「愛のための刺繍 ~犬をふわふわにする会~」[要事前申込/抽選/無料]
キュンチョメと一緒に毛がなくなってしまった犬の写真の上に刺繍をして、ふわふわにします。
日 時:4月19日(日)13:00~14:30
場 所:Rin Takashima(高島市勝野111-3)
定 員:10名(※刺繍の技術がなくても参加可能)◆アーティストトーク[要事前申込/抽選/無料]
作品の魅力や本展ができるまでのプロセスなどについて紐解くトークです(出演:キュンチョメ)。
日 時:4月19日(日)15:30~16:30(15:00受付開始)
場 所:アイリッシュパーク小ホール(高島市勝野670)
定 員:50名
- 高島市大溝地域のご紹介
-
滋賀県高島市にある大溝地域は、戦国時代に織田信長の甥である織田信澄によって築かれた城下町の面影を、今も色濃く残す貴重な地域です。
この地では、比良山地からの湧き水、琵琶湖、そして内湖である乙女ヶ池といった豊かな水資源を、古くから人々の暮らしや生業に巧みに取り入れてきました。町中を流れる古式上水道や、伝統的な集落景観など、水と人間が共生してきた独自の文化が今も大切に受け継がれています。
時代とともに交通手段が変わっても、歴史ある町割りや水路の管理、そして地域社会の強い結びつきは大切に守られてきました。大溝には、長い年月をかけて育まれてきた、穏やかで美しい「水辺の暮らし」が今も息づいています。
このような文化や景観をもつ大溝地域は、「大溝の水辺景観」として、文化財保護法による「重要文化的景観」に選定されています(選定年月日:2015年1月26日)。さらに、文化庁が認定している日本遺産「琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産-」(認定年月:2015年4月24日)の構成文化財の一つでもあります。
- 周辺観光
-
会場周辺の観光も楽しめます。会場周辺には、白鬚神社、大溝城跡、乙女ヶ池などのスポットがあります。展示とあわせて、観光もお楽しみください。
- 企画
-
真山 陽理子(滋賀県立美術館 学芸員)
- プレスリリース
- 作品リスト
-
準備が整い次第、公開します。
- 本シリーズの今後の計画(案)
-
・令和8年度:ASK02(米原市(予定))
・令和9年度:ASK03(長浜市(予定))
作家プロフィール
キュンチョメ
キュンチョメは、ホンマエリとナブチによって2011 年に結成されたアートユニット。海や自然、動植物、死者、目に見えない存在に焦点を当て、人間中心主義を超えた「新しい愛のかたち」やウェルビーイングのあり方を探求しています。表現方法は、映像、インスタレーション、参加型パフォーマンスなど多岐に亘り、詩的でユーモラスな作品を制作しています。
近年の主な展覧会に個展「All Living Things Are Breathing Now」(フィリピン, ヴァルガス美術館2025) 、「六本木クロッシング2022:往来オーライ!」(森美術館 東京)、「現在地:未来の地図を描くために[1] 」(金沢21世紀美術館2019) 、「あいちトリエンナーレ2019」(愛知)などがあります。
アーティスト・ステートメント
100万年の子守唄
私たちを愛してくれるものは、必ずしも私たちと同じ姿をしているとは限らない。
最近、そんなことに気がつきました。
琵琶湖の西側にある、水に囲まれた静かで小さな町。この町を歩いていると、水が歌う子守唄が聞こえてくるような気がしました。ここに流れ着く水そのものが、あらゆる生命に向けて子守唄を歌っているのです。その声は、動物たちにも、植物にも、そして私たち人間にも向けられています。
自分と同じ形をしていないものから愛を感じること。そして、自分と同じ形をしていないものを愛すること。
それは、幸せのためにとても大切なことなのではないかと思います。
今回の展示では、三つの民家を使って、そんな愛のかたちや幸せを見つけられる場所を生み出したいと思っています。ぜひ、水の中を散歩するような気持ちでお越しください。
あなたのもとに、100万年の子守唄がいつまでも降りそそぎますように。
キュンチョメ