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企画展
三橋節子回願展
会期 1986年07月23日~1986年08月31日
開催概要
近江に伝わる伝説に自らの心を託した作品を遺し、35歳の若さで夭折した日本画家、三橋節子(みつはし・せつこ)の作品を一堂に集め回顧する。三橋節子は 京都市立美術大学日本画科に学び、在学中の昭和35年(1960)、新制作春季展で初入選。専攻科卒業後は、新制作展、グループ展などを舞台に樹木や野 草、あるいはインドや東南アジアの人々をテーマにした作品を発表し、新制作日本画部展では春季展賞や新作家賞を受賞。新進の画家として期待され、着実に地歩を築いていた。
昭和43年(1968)には同じ新制作の日本画家鈴木靖将氏と結婚、大津市長等山山麓の琵琶湖がよく見えるアトリエで制作、一男一女をもうけ、順調な創作 の道を歩む中、突然鎖骨腫瘍を患い、昭和48年(1973)に利き腕の右腕切断という画家にとって致命的な打撃を受ける。しかし、その苦境を乗り越え、死 に至る病気であることを自覚して、逝去までの2年間、筆を左手にかえて、琵琶湖にまつわる伝説を主題に感動の秀作を描きつづけた。
三橋節子の生き方とその芸術を、没後10年経過した今、改めてその画業をみつめ直す意味で初期から絶筆までの作品100余点で横成したもの。
- 会場
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企画展示室1・2
- 観覧者数
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15,456人 (一日平均 442、一日最高 1,317人)
- 関連行事
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○講演会 「三橋節子の芸術と人生」
昭和61年8月3日(日) 於:講堂
講師:梅原猛(国立国際日本文化研究センター所長)
○講演会 「節子さんについて」
昭和61年8月17日(日) 於:講堂
講師:秋野不矩(日本画家・京都市立芸術大学名誉教授)
- 図録
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200×130mm、116ページ(カラー作品図版36点、モノクロ作品図版40点)
編集:滋賀県立近代美術館
発行:サンブライト出版
内容:○序 「三橋節子展によせて」 梅原 猛 ○本文 「三橋節子と野草」 岡村さわ子、「インドヘアジアヘ、そして
日本へ」 高梨純次、「湖の伝説」 石丸正運
○年譜:岡村さわ子編
○主要参考文献:三橋時雄編
- 新聞関連記事
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京都新聞 昭和61年7月23日 (夕刊)「三橋節子回顧展」-初期の作品から絶筆まで-カラー6枚組写真
読売新聞 昭和61年7月19日(夕刊) <美術> 岡村さわ子
京都新聞 昭和61年8月2日(夕刊) <美術> 「今、節子さんに」 秋野不矩(日本画家)
京都新聞 昭和61年8月4日~8日(朝刊) 「愛・心の軌跡 -三橋節子の世界-」
(土の詩) 高梨純次、(鬼子母神) 高梨純次、(菩提樹) 石丸正運、
(三井晩鐘)、(花折峠) 岡村さわ子 (5回連載)
京都新聞 昭和61年8月30日 (夕刊) 「花折峠」 (よし笛) 高城修三
- 主催
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滋賀県立近代美術館、京都新聞社