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滋賀県立美術館 Shiga Museum of Art

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企画展

ファーブル昆虫記の世界

会期 2008年07月19日~2008年08月31日

開催概要

 南フランスの小村サン・レオンに生まれたジャン=アンリ・ファーブル(1823-1915)は、学校の教師をしたり、物理や化学などの普及書を著しながら、さまざまな昆虫の観察をおこない、その生態の研究成果をまとめて発表しました。これが世に名高いファーブルの『昆虫記』(全10巻 1879-1907)です。
 ファーブルは、昆虫を採集し、標本を作り、分類して体系立てるという従来の昆虫学には飽きたらず、明るい陽光の降り注ぐ南仏の自然の中で、日々の活動にいそしむ昆虫たちの生活をつぶさに観察し、それらの行動の謎を解き明かしまた。スカラベ・サクレや狩り蜂などの驚くべき本能や習性を、自分で工夫した実験道具を使って探求し、昆虫たちの生と死のドラマを生き生きと描き出した『昆虫記』は、小さな虫たちの繰り広げる壮大な叙事詩といっても過言ではないでしょう。『昆虫記』は、刊行されて100年を経た現在でも、世界中の読者を魅了し、小さな生命に宿る神秘をみつめるファーブルの優しく真摯な眼差しは、多くのアーティストに霊感を与えています。
 本展は、『昆虫記』の先駆けとなったファーブルの直筆論文や著書、デッサンなどの資料と『昆虫記』の挿図として用いられた写真、挿絵原画によって、ファーブルの幅広い業績と『昆虫記』の魅力を紹介します。また『昆虫記』に魅せられた熊田千佳慕、今森光彦、ヤン・ファーブルによる絵画や写真、映像作品、そして海洋堂フィギュアミュージアムが制作したオリジナルのジオラマなどを展示いたします。ファーブルが愛してやまなかった昆虫の世界と、『昆虫記』に触発された美術作品の両方を是非ご鑑賞下さい。
 また現在、滋賀県立琵琶湖博物館において、「『昆虫記』刊行100年記念日仏共同企画 ファーブルにまなぶ」展が開催されています(8月31日まで)。あわせてご観覧いただくと、ファーブル『昆虫記』への理解がさらに深まることでしょう。

展示内容

第1部 ファーブルの直筆論文、デッサン、書簡、著書、『昆虫記』の挿図として用いられた写真(息子ポール=アンリ・
     ファーブル撮影)と挿図原画、標本など
第2部 日本で紹介されたファーブルの著書、『ファーブル昆虫記』をテーマにした熊田千佳慕の水彩画、今森光彦の昆虫
     写真、海洋堂フィギュアミュージアムによるフィギュア&ジオラマなど
第3部 ベルギーのアーティスト、ヤン・ファーブルの映像とドローイング他
総計  約230点

関連行事

○記念講演会「ファーブルが観察した虫たち」
   日時:平成20年8月3日(日) 午後1時30分~  於:講堂
   講師:八尋克郎(滋賀県立琵琶湖博物館専門学芸員、農学博士)
○紙芝居「ボンジュール・ファーブル先生」
   日時:平成20年7月27日(日) 午後1時~ 午後3時~  於:講堂
○子どものためのワークショップ「マメマメ昆虫図鑑をつくろう!」
   日時:平成20年8月月2日(土) 午後1時~4時
   対象:小中学校全学年とその保護者
   定員:15家族
○たいけんびじゅつかん「ムシムシ モビール!」
   日時:平成20年7月26日(土) 午前10時~午後12時30分/午後1時30分~4時
   対象:小中学校全学年とその保護者
   定員:10~15家族
○美術館サポーターによるギャラリートーク
   日時:平成20年5月31日(土)~7月6日(日) の毎日午後1時~

主催

滋賀県立近代美術館

特別協力

ドラグラーヴ出版、アヴェロン県議会、埼玉大学図書館、海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館

後援

フランス大使館、岩波書店、集英社、小学館、新潮社、社団法人 日本国際児童図書評議会(JBBY)、NHK大津放送局、滋賀県教育委員会

協力

日本航空、カトーレック株式会社、ファーブル記念館(サン・レオン)

企画協力

株式会社イデッフ

助成

芸術文化振興基金