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企画展
生誕100年記念 ブルーノ・ムナーリ展 あの手 この手
会期 2008年05月31日~2008年07月06日
開催概要
ブルーノ・ムナーリ(1907-1998)は、絵本の制作、グラフィックやプロダクトのデザイン、絵画や彫刻、実験映像から子どものための美術教育と、多岐にわたる分野で活躍し、独創的で、夢とユーモアにあふれた作品を世に送り出した、イタリアのアーティストです。
本人の言葉を借りると、今から100年前に「ミラノの都心にはだかで到着した」ムナーリは、18歳の時に後期未来派の運動に飛び込み、やがて「役に立たない機械」を発表します。それは糸で吊られた軽やかなモビールで、かすかな空気の動きにつれて、色の組み合わせが様々に変化する動く彫刻でした。機械が賛美された時代に、何の役にもたたない「機械」を生み出したムナーリ。彼は、ごくありふれた日常生活の中に美を見いだし、軽やかで、遊び心と詩情に満ちた作品を次々に生み出し、私たちの心と生活を豊かにしてくれる魔術師でした。
たとえば5歳の息子アルベルトのために作った奇想天外なしかけ絵本。文字の書いていない「読めない本」。指を曲げたり、伸ばしたり、様々に表情を変える不思議なフォーク。色と手触りの違う3種類の紙を使って、夜の闇、早朝の草原の輝き、洞窟探検を描いた名作絵本『闇の夜に』。あるいは携帯用の折り畳み式彫刻や、ストッキングの素材をランプシェードにした照明器具、マットレス用のフォーム・ラバーで作られたお猿の「ジジ」。原稿を動かしながらコピーをして、オリジナルな作品を作ったり、スライド・マウントの中に、色々な素材をはさんで、壁に不思議な絵を映し出したりと、ムナーリの想像力はとどまるところを知りませんでした。
ムナーリの生誕100年を記念して開催される本展は、ムナーリが生涯取り組んだ「本」の仕事を軸に、その多彩な活動を総合的に紹介するもので、初版の書籍を中心に、絵本原画、絵画や彫刻、スケッチ、映像作品、プロダクトデザインなど、300点以上の作品で構成されています。子どものような旺盛な好奇心、自由で柔軟な発想、豊かな創造力、そして人間と自然にたいする暖かな眼差を感じさせるムナーリの作品は、私たちの心の中で、いつまでもきらきらと輝き続ける宝物と言えるでしょう。カラフルで、夢と驚きにあふれ、大人も子どもも夢中にさせるムナーリ・ワールドの魅力を是非お楽しみ下さい。
- 展示内容
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書籍、絵本原画、絵画、彫刻、スケッチ、映像作品、プロダクトデザイン、知育玩具、書簡 等 約300点
- 関連行事
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○ 宮本妥子(やすこ)パーカッション&マリンバコンサート 滋賀県立近代美術館友の会協賛事業
日時:平成20年6月22日(日) 午後2時~ 於:講堂
出演:宮本妥子、中路友恵(マリンバ奏者)
曲目:武満徹「ムナーリ・バイ・ムナーリ」(ソロ打楽器奏者のための)他
○ 日曜美術鑑賞会(展示品解説)
日時:平成20年6月8日(日) 午後1時30分~ 於:講堂
講師:当館学芸員
○子どものためのワークショップ「絵本をつくろう」
日時:平成20年6月15日(日) 午後1時~3時30分
対象:小中学校全学年とその保護者
定員:15家族
○たいけんびじゅつかん「カードをつくろう」
日時:平成20年6月28日(土) 午後1時30分~4時
対象:小中学校全学年とその保護者
定員:15家族
○美術館サポーターによるギャラリートーク
日時:平成20年5月31日(土)~7月6日(日) の毎日午後1時~
- 主催
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滋賀県立近代美術館、朝日新聞社
- 後援
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社団法人 日本国際児童図書評議会(JBBY) 、NHK大津放送局、滋賀県教育委員会
- 協力
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イタリア文化会館、コッライーニ出版、新生紙パルプ商事