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企画展
中ハシ克シゲ展 ZEROs -連鎖する記憶-
会期 2006年09月30日~2006年11月12日
開催概要
大津市在住の現代美術作家、中ハシ克シゲ(1955年 香川県生れ)が近年精力的に展開する、二種類のプロジェクトを紹介する展覧会。
ZERO Project (ゼロ・プロジェクト)は、特定のエピソードを持つ、主に零戦のプラモデルを微細に接写した約25,000枚もの写真を貼りあわせ、実物大の戦闘機をつくりあげるもの。 On the Day Project(オン・ザ・デイ・プロジェクト)は、戦争などの歴史的な事件がおきた同じ日付に、日の出から日没まで現場を接写した約5,000枚の写真を貼りあわせ、巨大なフォト・レリーフをつくりあげる作品である。
いずれも地元住民によるボランティアと共同で制作され、展示後はゆかりの地で焼却、あるいは切り分けて参加者に配られる。消滅することで、作品はより強く記憶に焼き付けられる。物質としての作品よりも、その過程でうまれる対話と交流こそが、むしろ作品の本質なのである。
本展では世界各地で行われたプロジェクトから主要な5作品を紹介するとともに、OHKA-43b/Hieizanという、滋賀という地域に関係したZERO Projectの新作を公開共同制作した。
第二次大戦体験者の高齢化を考慮して、ZERO Projectについては、2009年までで一旦完結をみる予定である。タイトルの”ZEROs”は西暦2000年代をあらわすと同時に、複数のZERO Project、あるいは参加者それぞれの記憶が重なり合い、ひとつの作品体験へと結集していくさまを象徴している。単なる展覧会の枠を超え、世代や立場を越えてともに語り、考える機会となることを目指した。
- 会場
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企画展示室1・2
- 関連行事
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○アーテイスト・トーク(自作を語る)
日時:平成18年10月1日(日)
講師:中ハシ克シゲ ○「OHKA-43b」 関連トーク・イベント
日時:平成18年10月15日(日)
講師:大西直次、尾上州廣(桜花四三乙型搭乗員)
×比叡山高等学校新聞部OG(叡光新聞第139号 編集チーム)
○「OHKA-43b」 関連トーク・イベント
日時:平成18年11 月4日(土)
講師:梅木野衣(美術評論家) × 中ハシ克シゲ
○「OHKA-43b」 バーニング
日時:平成18年11月5 日(日)
会場:比叡山高等学校第2グラウンド
- 図録
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250×180mm、200ページ
編集:山本淳夫(滋賀県立近代美術館) 、尾﨑信一郎・赤井あずみ(鳥取県立博物館)、
鈴木麻之・落合治子(朝日新聞社)
発行:朝日新聞社
内容:○論文:「〈ゼロ〉における「ツルピカ」と「ツギハギ」について-両者の物質的・政治的な差異と合意を
めぐって」 椹木野衣、「固体の死を超えて:中ハシ克シゲのゼロ・プロジェクトにおける「ネガティ
ブ」な視覚性の救済的役割」 松井みどり、「子どもの遊戯と壊滅をめぐる日本的想像力について」
アロン・カーナー、「中ハシ克シゲあるいは連鎖する記憶」 尾﨑信一郎
○ZERO ProjectとOn The Day Projectについて記述 ○証言 ○関連年表
- 新聞関連記事
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毎日新聞 平成18年8月13日(朝刊)
「『ゼロプロジェクト』を続ける現代美術家 中ハシ克シゲさん」 田原由紀雄
叡光新聞 平成18年9月1日第143号 「「叡光新聞』が県立近代美術館に拡大展展示!」
京都新聞 平成18年9月23日(朝刊) 「歴史と個人の記憶をテーマに」 岩本俊朗
朝日新聞 平成18年9月27日(朝刊) 「写真合わせ 幻の特攻機 中ハシ克シゲ展 観客と合作」
電氣日報 平成18年9月27日第7753号 「中ハシ克シゲ ZEROs 連鎖する記憶」
朝日新聞 平成18年9月28日(夕刊) 「戦の残影 遠い呼び声」 森本俊司
朝日新聞 平成18年10月1日(朝刊) 「特攻機の『復元』制作に参加して」
産経新聞 平成18年10月1日(朝刊) 「写真つなぎ『零戦」再現 県立近代美術館で中ハシ克シゲ展」
朝日新聞 平成18年10月3日(夕刊) 「語りあう(上)戦争の記憶」 中ハシ克シゲ、尾関南山
あいあいAI滋賀 平成18年10月4日 「『中ハシ克シゲ展』近代美術館で開催中 戦争を体で感じて欲しい」
神戸新聞 平成18年10月6日(朝刊)
「『ゼロプロジェクト』滋賀 ハリボテの零戦 住民と共同制作」 堀井正純
日本経済新聞 平成18年10月7日(朝刊)
「中ハシ克シゲ『ゼロ・プロジェクト』零戦ぐにゃり、昭和問う」 吉田俊宏
朝日新聞 平成18年10月10日(夕刊) 「語りあう(下)戦争の記憶」 中ハシ克シゲ、尾関南山
朝日新聞 平成18年10月27日(夕刊) 「中ハシ克シゲ展『骨抜き零戦』の問い」 加藤義夫
産経新聞 平成18年11月1日(朝刊) 「戦争体験今も“進行中” 『中ハシ克シゲ展』」 寺西肇
毎日新聞 平成18年11月3日(朝刊)
「『OHKA-43b/Hieizan』 彫刻家・現代美術作家 中ハシ克シゲさん」 森田真潮
朝日新聞 平成18年11月4日(朝刊) 「『戦争の記憶』参加型アート」
朝日新聞 平成18年11月6日(朝刊) 「作品燃やして 記憶焼き付け」
毎日新聞 平成18年11月18日(朝刊)
「“張りぼて特攻機” 燃やすイベント 戦争という『歴史』を追体験」 森田真潮
しんぶん赤旗 平成18年12月7日(朝刊) 「〔’06回顧 美術〕私の選んだ5展」 武居利史
- 雑誌関連記事
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ARTiT 平成18年7月15日 vol.4 no.3 「中ハシ克シゲ ZEROs -連鎖する記憶-」 原久子
AERA 平成18年10月2日no.46 「ハリボテのゼロ戦」 原久子
エルマガジン 平成18年10月25日no.381 「 テーマは反戦?いえ『記憶』です。」
週刊金曜日 平成18年12月1日no.633 「重いぞ! フニャフニャの特攻機」 樋口ヒロユキ
ハイファッション 平成19年2月1日no.313
「幻の『桜花』をよみがえらせ、燃やす-中ハシ克シゲの『ゼロ』プロジェクト。」 椹木野衣
- 主催
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滋賀県立近代美術館、朝日新聞社
- 後援
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滋賀県教育委員会
- 助成
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財団法人地域創造
- 協力
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比叡山高等学校