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会期終了 企画展
「日本のわざと美」展 -人間国宝の世界-
会期 2000年09月09日~2000年10月15日
開催概要
演劇や音楽、工芸技術などの技術でわが国の歴史上または芸術上価値の高いものを無形文化財とよぶが、国では無形文化財のうち特に重要なものを重要無形文化財に指定し、同時にこれらの技術を体得している人を保持者または保持団体に認定している。この展覧会は国の重要無形文化財保持者(人間国宝)への理解を深めてもらうために、文化庁とともに開催したものである。
また国では、文化財の保存に欠くことのできない技術を「選定保存技術」として認定している。 これは有形文化財の保存・修理や無形文化財の継承に必要な道具・素材等を作る技術を指す。具体的には漆工芸品を制作するために必要な漆刷毛や蒔絵筆をつくる技術、染織に欠かせない日本古来の植物染料の生産技術などがこれに含まれる。本展覧会では選定保存技術についても、さまざまな道具・素材を展示し、その製造過程についてもパネルなどでくわしく解説した。
展示品としては、陶芸、染色、漆芸、金工、木竹工、人形、撥鏤(ばちる)、手漉和紙等の分野で重要無形文化財保持者に認定されている個人・団体の作品と、選定保存技術の関連資料などがあった。重要無形文化財保持者の中には志村ふくみ、森口華弘、清水卯ーという3人もの滋賀県関係者がおり、当館でも作品の収集や展覧会の開催に努めている。この展覧会には当館の所蔵品も展示され、広く日本の伝統工芸の精華を鑑賞してもらうだけでなく、滋賀県の伝統に対する理解を深める格好の刺激となった。
なお、本展は、青森県立郷土館に巡回した。
- 会場
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企画展示室1・2
- 関連行事
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○講演会 「わざと美-人間国宝の世界-」
平成12年9月17日(日) 午後1時30分~ 於:講堂
講師:中ノ堂一信(京都造形芸術大学教授)
○日曜美術鑑賞会(展示品解説)
平成12年10月8日(日) 午後1時30分~ 於:講堂
講師:田平麻子(当館学芸員)
○製作実演1
平成12年9月23日(土)・24日(日) 午前10時~12時、午後1時~4時 於:エントランスロビー
講師:伊勢型紙技術保存会
○製作実演2
平成12年9月30日(土)・10月1日(日) 午前10時~12時、午後1時~4時 於:エントランスロビー
講師:色鍋島今右衛門技術保存会
- 図録
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220x296mm 187ページ(カラー作品図版:190点)
編集:文化庁文化財保護部伝統文化課
発行:滋賀県立近代美術館、青森県立郷土館
内容:○解説:「無形文化財の保存と伝承」、「重要無形文化財と保持者・保持団体」、「選定保存技術-文化財を支えるわざ」、「選定保存技術と保持者・保存団体」
○出品目録
- 新聞関連記事
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京都新聞 平成12年9月3日(朝刊) 「至高の190点 一堂に」 (カラー写真6点)
- 主催
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文化庁、滋賀県立近代美術館、滋賀県教育委員会、京都新聞