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企画展
銀の芸術 創耀技展 -山口善造の世界-
会期 1996年11月02日~1996年11月24日
開催概要
『創耀技(そうようぎ)』とは、大津市膳所(ぜぜ)在住の山口善造氏が、織物に使う銀糸を開発研究中に創案した芸術手法のひとつである。銀箔を用い、その表面をコーティングと酸化反応を重ねることによって艶やかな色彩が生じ、文字や絵などと組み合わされることで多様な装飾表現が可能となる。紙を支持体にすることはもちろん、漆や焼物、あるいは金属にまでも「創耀技」を施すことが出来、掛軸、巻子、額装、陶磁器などに表現された画期的な技術は総合芸術として、見るものに深い感銘さえ与えてくれる。
山口氏は御家流(おいえりゅう)と呼ぶ、伝統的な書法をきわめる一方、淋派風の絵画を嗜み、科学的な技術と日本古来の伝統文化を融合させることで、現代に「創耀技」という新しい芸術分野を開拓したのである。
本展は、「創耀技」の魅力を広く一般の方々に紹介するために、美術館にて約200点の作品を初公開したものである。また、会期中に、作者山口善造氏と裏千家茶道家元の千宗室氏、考古学者の樋口隆康氏との対談形式の記念講演会を開催し、好評を得た。
- 会場
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企画展示室1・2
- 観覧者数
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5,292人 (一日平均 265人、一日最高 554人)
- 関連行事
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○講演会
平成8年11月10日(日) 於:講堂
講師:樋口隆康(泉屋博古館館長・京都大学名誉教授)
○講演会
平成8年11月17日(日) 於:講堂
講師:千宗室(裏千家茶道家元)
- 図録
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293×225mm、96ページ(カラー作品図版251点、モノクロ作品図版4点)
編集・発行:滋賀県立近代美術館
内容:○論文:「序にかえて-山口善造さんのこと」 石丸正運(当館館長)、 「創耀技との出会い」 池田重良(立命館大学教授・理学博士)、
「山口善造氏と創耀技」 山口昌哉(龍谷大学教授)、 「芸術における冶」 松田勝彦(成安造形短期大学教授・工学博士)、
「物理学者フランシス・ペラン博士ご夫妻に捧ぐ」 山口善造
○作品関連用語解説:中村礼
- 新聞関連記事
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京都新聞 平成8年10月31日・11月1日(夕刊)
「銀の芸術 -創耀技展に寄せて」 (上下2回) 石丸正運
- 主催
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滋賀県立近代美術館、京都新聞社