フリーワードで検索
よく検索されるページ
企画展
開館10周年記念 志村ふくみ展 -人間国宝・紬織の美-
会期 1994年10月08日~1994年11月13日
開催概要
滋賀県出身で、現在、紬織(つむぎおり)の人間国宝作家、志村ふくみの企画展を開館10周年を記念して開催した。
志村ふくみは、大正13年(1924)滋賀県近江八幡市に生まれ、昭和17年(1942)に文化学院を卒業。昭和30年(1955)染織の道を志し、郷里の近江八幡で独自に研究を始めた。昭和32年の第4回日本伝統工芸展に初出品で入選。翌、第5回展から第8回展まで紬織着物により、連続して4回の特選を受賞し、37年の第9回展からは特待出品者になるという、新進染織作家としての快挙を若き日に成し遂げている。以後、染織作家として自然の恩恵をとても大切にした創作活動を行なってきた。そして、日本の伝統技術である紬織を、作者自身の豊かな感性と創造力をいかし、古来の平凡な縞(しま)、絣(かすり)を用いながら芸術作品にまで発展させた努力はきわめて高く評価されている。平成2年(1990年)に紬織の優れた染織接術によって国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されたのはその証といえる。また、近年、志村は文筆活動でも受賞を重ねるなど多才な活躍を披露している。 本展は、染織作家の志付ふくみ芸術すべてを、着物、タピスリーなど82点の作品により、余すところなく紹介する滋賀県では初の回顧展であった。また、会期中に、作者志村ふくみ氏による講演会を開催し、好評を得た。
- 会場
-
企画展示室1・2
- 観覧者数
-
15,317人 (一日平均 479人、一日最高 1,838人)
- 関連行事
-
○講演会 「一色一生」
平成6年11月3日(木・祝) 於:講堂
講師:志村ふくみ
○日曜美術鑑賞会 「志村ふくみの作品」
平成6年10月9日(日) 於:講堂
講師:桑山俊道(当館学芸員)
- 図録
-
240×250mm、116ページ(カラー作品図版82点、モノクロ作品図版14点)
編集・発行:滋賀県立近代美術館
内容:○論文:「志村ふくみさんのこと」 内山武夫(京都国立近代美術館学芸課長・美術評論家)
○エッセイ:「湖と私」 志村ふくみ
○図版解説:志村ふくみ、桑山俊道
○年譜・著書目録:志村ふくみ編
- 新聞関連記事
-
京都新聞 平成6年10月6日(朝刊)
「志村ふくみ展」 -染め上げた季節の息吹- カラー11枚組写真、
「風光の中で」 志村ふくみ、作家紹介 桑山俊道 (15回連載)
平成6年10月15日(朝刊) 展評 (F)
平成6年10月20日~24日(朝刊) 「四季を織る・紬織りの美」 (5回連載) 桑山俊道
大分合同新聞 平成6年11月4日(朝刊) 金曜カラー特集 「志村ふくみ展」 仲野孝雄
- 主催
-
滋賀県立近代美術館、京都新聞社