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企画展
アメリカ現代彫刻のパイオニア デイヴィッド・スミス展
会期 1994年07月26日~1994年09月25日
開催概要
デイヴィッド・ローランド・スミス(1906-1965)は、アメリカ現代彫刻の父と呼ばれる巨匠である。量感のある《塊り》を掘ったり刻んだりして作る従来の彫刻に対し、スミスは1930年代前半から金属の棒や板を溶接することにより、《線》や《面》によって構成される新しい彫刻の可能性を模索し始めた。そこには、ピカソとフリオ・ゴンザレスによる溶接彫刻の影響が見られる他、自動車修理工場で働いた若い頃の体験が活きている。スミスはまた、鉄材に彩色して抽象表現主義の作品のような効果を生み出したり、廃品や工業用部品を作品の素材として積極的に活用し、即興的な作品を生み出すなど、数々の斬新な試みを導入して彫刻の世界に新しい地平を切り拓いた。それらは、戦後の現代彫刻の流れに大きな影響を与えている。
本展は、彫刻47点、油彩画19点、素描38点の計104点の作品によって、スミス芸術の全貌を紹介するわが国で初めての本格的な回願展であった。なおこの展覧会はセゾン美術館、静岡県立美術館、当館、河村記念美術館を巡回した。
- 会場
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企画展示室1・2、ギャラリー
- 観覧者数
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8,855人 (一日平均 164人、一日最高 501人)
- 関連行事
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○講演会 「デイヴィッド・スミス」
平成6年8月7日(日) 於:講堂
講師:尾野正晴(国立国際美術館主任研究官)
○日曜美術鑑賞会 「デイヴィッド・スミスの絵画と彫刻」
平成6年8月21日(日) 於:講堂
講師:榮樂徹(当館学芸課長)
○びっくりミュージアム(ギャラリートークとワークショップを組み合わせた子供のための催し)
平成6年8月18日(木)、8月19日(金)、8月20日(土)
ギャラリートーク 於:展示室
ワークショップ 於:講堂
ギャラリートーク引率:平田健生(当館学芸員)とボランティアスタッフ31名
ワークショップ講師:黄瀬重義、大西健之、奥田正章
(以上、滋賀大学教育学部附属小学校図工科教諭)
- 図録(共通版)
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289×224mm、156ページ(カラー作品図版99点、モノクロ作品図版6点)
監修:セゾン美術館、静岡県立美術館、滋賀県立近代美術館、河村記念美術館
発行:株式会社 淡文社
内容:○序文:ピー夕ー・スティーヴンス
○論文:「デイヴィッド・スミス:人と芸術」 小林昌夫(国立国際美術館研究員)、「ドローイングと彫刻作品
の関連について」 是枝開(セゾン美術館学芸員)、「1930年代から1950年代の人体像を中心に」
山下睦美(静岡県立美術館学芸員)、「1962年5月、ヴォルトリ」広本伸幸(河村記念美術館学芸員)、
「キュービ」 小林昌夫
○「芸術を学ぶ者への問い」 デイヴィッド・スミス ○年譜:ジョアン・パクナー
○「デイヴィッド・スミス-日本における記録」 中島理壽、小林昌夫 ○展覧会歴 ○参考文献
- ジュニアガイドブック
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210×148mm、16ページ
編集・発行:滋賀県立近代美術館
- 新聞関連記事
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読売新聞 平成6年8月20日~9月2日(朝刊)
「現代彫刻の源流 D.スミス展から」 (10回連載) 榮樂徹
平成6年8月12日(夕刊) 「展評」 (安)
毎日新聞 平成6年9月1日(夕刊) 「展評」 (田原由紀雄)
朝日新聞 平成6年9月3日(夕刊) 「展評」 (町)
日本経済新聞 平成6年9月6日(夕刊) 「展評」 (坂本憲一)
- 雑誌関連記事
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日本美術工芸673 「余次元から -米国の開拓精神に根差すスミス作品」 (吉)
- 主催
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滋賀県立近代美術館、読売新聞大阪本社、読売テレビ、美術館連路協議会
- 後援
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アメリカ大使館
- 企画協力
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デイヴィッド・スミス・エステート、インターナショナル・スカルプチャー・センター、ワシントンD.C.、
現代彫刻センター
- 協賛
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花王株式会社
- 協力
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日本航空