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滋賀県立美術館 Shiga Museum of Art

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滋賀県立美術館開館40周年記念

つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人 ―たとえば、「も」を何百回と書く。

会期 2024年4月20日(土)〜6月23日(日)

齋藤裕一《ドラえもん》2003-2006年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

舛次崇《ペンチとドライバーとノコギリとパンチ》2006年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

佐々木早苗《無題》2007〜2008年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

石野 敬祐《女の子》2009年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

土屋正彦《(宇宙の父)スペース・ゴッドファーザー》2004〜2009年頃 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

富塚純光《青い山脈物語8おっかけられたの巻》2001年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

開催概要

 日本語では、「生(なま)の芸術」と訳されてきたアール・ブリュット。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念です。本展では、2023年に日本財団より受贈した、45人の日本のアール・ブリュットのつくり手による作品約450点を展示します。
 たとえば、「も」を何百回と書いたり、他人には読めない文字で毎日同じ内容の日記を記したり、寝る間を惜しんで記号を描き続けたり―冴えたひらめきや、ひたむきなこだわりを形にするため、出どころの謎めいた発想と熱量をもって挑む、そんな冒険的な創作との出会いをお楽しみください。

展覧会構成

舛次崇《ペンチとドライバーとノコギリとパンチ》2006年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

1 色と形をおいかけて

 色と形、それはなにかをつくるとき、大切な要素です。本展の作品のなかにも、色と形をめぐる様々な試みをみることができます。その中には、つくり手のひらめきや、気の迷い、動かす手の喜びなどが透けて見えてくることでしょう。

佐々木早苗《無題》2007〜2008年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

2 繰り返しのたび

 自分の名前、お母さんの肖像、同じ内容の日記などなど……ここでは、繰り返しを中心とした作品を紹介します。一つのことにこだわる執念にも、やすらぎを求める行動のようでもある「繰り返し」とは、どのような意味を持つ営みなのでしょうか。

3 冒険にでる理由

 ここでは、つくり手たち自身を捉えた映像をご覧いただきます。映像を通し、つくり手たちの、生きることとつくることの分かちがたい結びつきについて、その一端を、感じ取っていただけることでしょう。

石野 敬祐《女の子》2009年 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

4 社会の密林へ

 路上に落ちていたモノを拾い集めてつくったオブジェや、独特に着飾った派手な服装で町中を行くパフォーマンス、また自分の知る人々の顔、関心のある乗り物の精巧な再現など、ここでは、社会との交わりを感じさせる作品を展示します。

土屋正彦《(宇宙の父)スペース・ゴッドファーザー》2004〜2009年頃 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

5 心の最果てへ

 激しい感情を表明したり、やすらぎを求めたり、過去の記憶を掘り起こしたり、我を忘れてなにかに没頭したり、ここでご覧いただく作品からは、そういった心の動きを感じ取ることができるでしょう。

見どころ

✽国内外で好評を博した「アール・ブリュット・ジャポネ」展の出品作であり、日本のアール・ブリュット界のレジェンドともいえるつくり手の作品を一堂に展観

✽2023年に日本財団から寄贈(寄託を含む)を受けたアール・ブリュット・コレクションを初お披露目(会期中展示替えなし)

✽会期中に、出展者である富塚純光(とみづか よしみつ)による公開制作を開催

✽本展に合わせて制作した、出展者たちの制作風景を捉えた映像を公開

✽出展者の表現を追体験できるようなワークショップコーナーを常設

会期

2024年4月20日(土)〜6月23日(日)

休館日

毎週月曜日(ただし休日の場合には開館し、翌日火曜日休館)

開館時間

9:30-17:00(入場は16:30まで)

会場

滋賀県立美術館 展示室3

観覧料

一般 950円(800円)
高校生・大学生 600円(500円)
小学生・中学生 400円(300円)
※お支払いは現金のみ
※( )内は20名以上の団体料金
※企画展のチケットで展示室1・2で同時開催している常設展も無料で観覧可
※未就学児は無料
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方は無料

小さなお子さんがいる、障害があるなど、様々な理由で来館を迷っている方へ

 当館では、しーんと静かにする必要はなく、おしゃべりしながら過ごしていただけます。
 目が見えない、見えづらいなどの理由でサポートをご希望される場合や、そのほか、ご来館にあたっての不安がある場合は、[お問い合わせ]からご連絡ください。事前の情報提供や当日のサポートのご希望に、可能な範囲で対応します。

主催

滋賀県立美術館、京都新聞

特別協力

一般財団法人日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS

出展者(五十音順)

石野敬祐、伊藤峰尾、伊藤喜彦、岩崎司、上里浩也、上田志保、内山智昭、大梶公子、大久保寿、小幡正雄、鎌江一美、狩俣明宏、橘高博枝、木伏大助、木村茜、木本博俊、齋藤裕一、佐々木早苗、澤田真一、滋賀俊彦、芝田貴子、舛次崇、高橋和彦、高橋重美、土屋正彦、富塚純光、西本政敏、畑名祐孝、畑中亜未、秦野良夫、平岡伸太、平瀬敏裕、平野信治、藤野公一、戸來貴規、松田僚馬、松本寛庸、水谷伸郎、宮間英次郎、村田清司、八重樫道代、八島孝一、山崎健一、吉川秀昭、吉澤健

作品リスト

PDFダウンロード(557KB)

チラシ

チラシ表
チラシ裏

プレスリリース

プレスリリース
プレスリリース(0405更新)

企画

山田創(滋賀県立美術館 学芸員)

※ポスターおよびチケットの主催者表記に「京都新聞」の記載が漏れていました。関係者の皆さまには、心よりお詫び申し上げます。
※ポスターおよびチラシの吉川秀昭様(出展者様)のお名前に誤りがございました。吉川様、関係者の皆様に心からお詫び申し上げますとともに、正誤をお知らせいたします。
誤)吉川秀明
正)吉川秀昭

45人の作品が滋賀県立美術館に収蔵されるまで

 2010年、フランス・パリのアル・サン・ピエール美術館で「アール・ブリュット・ジャポネ(邦訳:日本のアール・ブリュット)」展が開催されました。この展覧会では、滋賀を含む全国各地でその才能を見出された障害のある人や独学のつくり手たちの作品が日本のアール・ブリュットとして紹介され、話題を呼びました。さらに、会期後日本に戻ってきた作品群による巡回展が国内各地で開催され、逆輸入的に日本でもアール・ブリュットが注目を集めるきっかけとなりました。
 本展に出品される45人の作品は、「アール・ブリュット・ジャポネ」展に出展された後、日本財団により所蔵されていたのもので、2023年、さらなる活用を目的に、アール・ブリュットを収集方針に掲げる国内唯一の公立美術館である当館に寄贈(寄託を含む)いただきました。これにより、当館は世界でも有数のアール・ブリュット作品のコレクション(731件)を有する美術館となりました。